会社移転の挨拶状の注意点・マナーは?文例とともにわかりやすく解説

会社を移転する際は、取引先などに挨拶状を送ることをおすすめします。電話やEメールlなど便利なツールが増えているものの、会社の移転という重要な局面では、挨拶状を送ると丁寧でしょう。きちんと挨拶状を送ることで相手を大切に想う気持ちが伝わり、良好な関係を保ちやすくなります。

では、会社移転の挨拶状は、いつ誰に送れば良いのでしょうか?また、会社移転の挨拶状は、どのような文面で作成すれば良いのでしょうか?今回は、会社移転の挨拶状の文例を紹介するとともに、会社移転の挨拶状の基本やマナーなどについても解説します。

なお、当サイト「挨拶状印刷.jp」はさまざまなシーンに合わせた挨拶状のテンプレートを数多く用意しており、簡単な操作で挨拶状の作成が可能です。会社移転の挨拶状の作成には、ぜひ挨拶状印刷.jpをご活用ください。

会社移転の挨拶状の基本

はじめに、会社移転の挨拶状の基本について解説します。

会社移転の挨拶状はいつ送る?

会社移転の挨拶状は、移転日の1か月前頃を目安に送ると良いでしょう。遅くとも、移転の2週間前までには相手方に届くように手配します。

会社移転の挨拶状の送付が遅くなると、移転したことを知らない相手が移転前の所在地宛に書面などの郵送物を送ったり、移転前の所在地を訪れたりして行き違いが生じるおそれがあるためです。

会社移転の挨拶状は誰に送る?

会社移転の挨拶状を送る相手に、厳格な決まりはありません。そのため、日頃から付き合いのある取引先などに広く送ると良いでしょう。

具体的には、商品の納入先や顧客、仕入先、取引のある金融機関、顧問税理士などの専門家、業務委託先などです。

会社移転の挨拶状の基本構成

会社移転の挨拶状は、基本の構成さえ理解すれば難しいものではありません。ここでは、会社移転の挨拶状の基本の構成を解説します。

  • 頭語
  • 時候の挨拶
  • 安否の挨拶
  • 会社を移転する旨
  • 簡単な抱負
  • 締めの挨拶
  • 結語

とはいえ、移転前後の忙しい時期に挨拶状の文面をゼロから検討するのは大変でしょう。その際は、挨拶状印刷.jpをご活用ください。挨拶状印刷.jpでは会社移転の挨拶状のテンプレートを用意しており、簡単な操作でマナーに合った挨拶状を作成できます。

頭語

はじめに、頭語を記載します。頭語とは挨拶状のはじめに記載する定型的なフレーズであり、「拝啓」とするのが一般的です。なお、特にかしこまったシーンで送る挨拶状では、「謹啓」を使用します。

時候の挨拶

頭語に続けて、時候の挨拶を記載します。

時候の挨拶は、相手と季節感を共有する挨拶状特有の表現です。プライベートな手紙では「桜のころとなりましたが」などの口語調で記載することが多い一方で、ビジネスシーンでは「桜花の候」などの漢語調とすることが一般的です。適切な時候の挨拶は挨拶状を送る季節によって異なるため、基本の表現を押さえておくと良いでしょう。

なお、ビジネスシーンでは、季節を問わない「時下」との表現が使われることも少なくありません。この場合には、次の安否の挨拶とつなげて「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」などと記載します。

安否の挨拶

次に、安否の挨拶を記載します。

送付先が企業である場合には、相手のビジネス上の繫栄を意味する文言とすることが一般的です。たとえば、「ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」や、「ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます」などがこれに該当します。

一方で、相手が一般個人である場合には、相手の健康を意味する「ご健勝」や、幸せに暮らすことを意味する「ご清祥」などを記載します。たとえば、「ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」などです。

続けて、「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます」や「平素は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます」など、日ごろのお礼を伝える文言を入れる場合もあります。なお、「ご愛顧」は自社のサービスを購入してくれる相手に使用する言葉であるため、仕入先や借入先の金融機関などにも送る場合には「ご高配」を用いた方が適切でしょう。

会社を移転する旨

続けて、本題に入ります。はじめに、会社を移転する旨を簡潔に記載します。可能な限り、移転日も記載すると良いでしょう。たとえば、「さて この度 弊社は〇月〇日より左記に移転し業務を行う運びとなりました」などです。

簡単な抱負

会社を移転する事実に続けて、簡単な抱負を記載します。

抱負は、「移転を機にいっそう頑張っていく」旨を丁寧に記載すると良いでしょう。たとえば、「これを機に社員一同専心努力いたし これまで以上に皆様のご期待に応えてまいりたいと存じます」や、「これを機により一層皆様のお役に立てますよう社員一同精励してまいる所存です」などです。

続けて、今後の変わらぬ取引をお願いする文言を記載すると良いでしょう。たとえば、「何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」などです。

締めの挨拶

本題の最後に、締めの挨拶を記載します。締めの挨拶は「本来であれば直接会ってご挨拶すべきなのに」との想いを込めて、「略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます」などとすることが多いでしょう。

結語

最後に、結語を記載します。結語は挨拶状の最後に記載する定型的なフレーズであり、頭語とセットで使うものです。

頭語が「拝啓」である場合、結語は「敬具」や「敬白」とすることが一般的です。一方で、頭語が「謹啓」である場合は、結語は「謹言」や「謹白」などを用いると良いでしょう。

会社移転の挨拶状の文例

会社移転の挨拶状は、具体的にどのような文面とすれば良いのでしょうか?ここでは、会社移転の挨拶状の具体的な文例を3つ紹介します。

シンプルな文例

会社移転の挨拶状のシンプルな文例は、次のとおりです。

会社移転のお知らせ

拝啓 桜花の候 ますますご清栄のこととお慶び申し上げます

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます

さて この度 弊社は5月1日より左記に移転し業務を行うこととなりました

これを機に社員一同さらに専心努力いたし皆様のご期待にお応えしてまいりたいと存じます

何とぞ倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます

まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます  敬 具

令和7年4月       

                  挨拶株式会社

                  代表取締役 挨拶太郎

いつどこに会社を移転するのかを明記したうえで、今後へ向けた簡単な抱負を記載します。なお、文面の「左記」とある箇所は、挨拶状を横書きとする場合には「下記」となるため、ご注意ください。

業務拡大のため移転する場合の文例

業務拡大のために移転する旨を記載する場合の挨拶状の文例は、次のとおりです。

会社移転のお知らせ

拝啓 新緑の候 ますますご清栄のこととお慶び申し上げます

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます

さて この度 弊社は業務拡大に伴い 6月1日より左記に移転する運びとなりました

これも偏に皆様方のご支援のおかげと社員一同衷心より感謝申し上げます

今後とも皆様のご期待に添えますよう精進してまいりたいと存じますので

何とぞ格別のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます

まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます  敬 具

令和7年5月       

                  挨拶株式会社

                  代表取締役 挨拶太郎

業務拡大のための会社移転の場合には、その旨を明記することでより勢いのある企業であるとの印象を与えやすくなります。その場合には、「これも偏に皆様方のご支援のおかげ」などと相手への感謝を述べる一文を入れることで、より丁寧な印象になるでしょう。

挨拶状の送付が遅れた場合の文例

先ほど解説したように、会社移転の挨拶状は移転日の1か月前(遅くとも、2週間前)までには送るのが基本です。しかし、さまざまな事情により送付が遅れることもあるでしょう。送付が遅れ、移転後に送る場合の場合の挨拶状の文例は、次のとおりです。

会社移転のお知らせ

拝啓 初秋の候 ますますご清栄のこととお慶び申し上げます

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます

さて この度 弊社は左記のとおり会社を移転いたしました

ご通知が遅れましたこと 心よりお詫び申し上げます

これを機に より一層皆様のお役に立てますよう社員一丸となり業務に精励してまいる所存でございますので 

何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます

まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます  敬 具

令和7年9月       

                  挨拶株式会社

                  代表取締役 挨拶太郎

挨拶状の送付が遅れた場合には、会社を移転した旨を記載するとともに、通知が遅れたことを詫びる一文を入れると丁寧でしょう。

適切なタイミングで会社移転の挨拶状を送るためには、ぜひ挨拶状印刷.jpをご活用ください。挨拶状印刷.jpはシーンに合った挨拶状のテンプレートを数多く取り揃えており、マナーに合った挨拶状をスピーディーに作成できます。

会社移転の挨拶状で注意すべきマナー

会社移転の挨拶状の作成にあたって、注意すべきマナーを2つ解説します。

  • 誤字脱字をしない
  • 早めに差し出す

誤字脱字をしない

1つ目は、誤字脱字をしないことです。

せっかくの挨拶状の誤字や脱字があれば、間の抜けた印象となっていまいます。中でも、相手の社名や氏名、役職名などの誤りは大変失礼にあたるため、誤らないよう特に注意すべきでしょう。

早めに差し出す

2つ目は、早めに差し出すことです。

挨拶状は、適切な時期に出すのが重要です。会社の移転前後は非常に慌ただしく、やるべきことも多いでしょう。挨拶状の準備をうっかり忘れることのないよう、移転が決まった時点から送付先リストの整備や文面の検討などを始めることをおすすめします。

少ない手間でマナーに即した挨拶状を作成したい際は、ぜひ挨拶状印刷.jpをご活用ください。オプションで、宛名印刷や発送代行も可能です。

会社移転の挨拶状に関するよくある質問

最後に、会社移転の挨拶状に関するよくある質問と、その回答を紹介します。

会社移転の挨拶はメールでも良い?

会社移転の挨拶を、メールでしてはいけないわけではありません。そもそも、挨拶状の送付は法律などの決まりではなく、相手への配慮やビジネスマナーの範疇であるためです。実際に、会社移転の案内をメールで送るケースも増えているでしょう。

しかし、簡略な通信手段が増えている昨今であるからこそ、会社移転という重要な局面であえて挨拶状を送ることで、相手の印象に残りやすくなります。書面の挨拶状はメールとは異なり大量の連絡の中で埋もれづらいほか、相手を大切に想う気持ちが伝わりやすくなる効果も期待できます。

会社移転の挨拶状の差出人は誰が適切?

会社移転の挨拶状の差出人は、会社の代表者とすることが一般的です。

なお、差出人の所在地は移転前のものを記載することが多いものの、移転後の所在地を併記する場合もあります。また、挨拶状の送付が遅れてすでに移転をしてから差し出す場合には、移転後の所在地を記載するのが基本です。

まとめ

会社移転の挨拶状について基本の構成や注意すべきマナーを解説するとともに、会社移転の挨拶状の文例を紹介しました。

会社を移転する際は、取引先などに対して移転を知らせる挨拶状を送りましょう。挨拶状は、移転日の1か月前前後、遅くとも2週間前には届くように送るのが基本です。

会社移転の挨拶状では、会社を移転する旨のほか、今後へ向けた簡単な抱負などを記載すると良いでしょう。テンプレートを活用することで、会社移転の挨拶状を少ない手間で作成できます。

挨拶状印刷.jpはさまざまなシーンに合わせた挨拶状のテンプレートを数多く用意しており、会社移転の挨拶状にも対応しています。会社移転の挨拶状の作成をご検討の際は、挨拶状印刷.jpのサービスをご活用ください。オプションで、宛名印刷や投函代行なども可能です。