挨拶状とは

挨拶状とは、どのようなものを指すのでしょうか?また、挨拶状は具体的にどのような場面で送るべきなのでしょうか?

今回は、挨拶状の基本を解説するとともに、挨拶状を送る際のマナーを紹介します。

挨拶状とは

挨拶状とは、相手への挨拶のために送る書状全般を指します。

挨拶状には、暑中見舞いや寒中見舞い、年賀状のように季節ごとに送るものの他、会社や個人の状況が変わった際などに相手へのお知らせを兼ねて送るものなどがあります。

最近ではメールなど便利なツールが増えたため、あえて挨拶状を送る機会は減っているかもしれません。しかし、挨拶状は単に事実を通知するためのみならず、相手への敬意をも示す日本古来の文化です。

適切な場面で適切な挨拶状を送ることは、社会人としてのマナーであるといえます。日ごろ手紙に慣れ親しんでいない場合であっても、重要な場面では挨拶状を活用すると良いでしょう。

会社で挨拶状を送る主な場面

会社から挨拶状を送る主な場面としては、次の場合があります。取引先に対して適切な時期に適切な挨拶状を送らなければ、自社を軽視されていると思われてしまうかもしれません。

挨拶状を送る場面は全体で見れば減っているとはいえ、企業間では引き続き、挨拶状など書面でのやり取りが頻繁に行われています。取引先などと良好な関係を築くためにも、このような場合にはぜひ挨拶状を送りましょう。

独立開業

新たに会社を設立したり独立開業をしたりした場合です。開業の挨拶状を送っておくことで今後の取引につながる可能性がありますので、広く挨拶状を送っておくと良いでしょう。

独立開業の挨拶状は、営業開始日の1週間前には届くように送ってください。

また、飲食店などの場合には、本オープンの前に取引先などのみを招待するプレオープン日を設け、その案内を兼ねて挨拶状を送る場合もあるかと思います。この場合には、プレオープンの2週間前くらいには届くように挨拶状を送ると相手が予定の調整をしやすくなり、プレオープンに来てもらいやすくなるでしょう。

事務所移転

従来の所在地から、別の場所へ会社や事務所を移す場合です。この場合には、既存の取引先などへ挨拶状を送りましょう。

事務所移転の案内は、移転の1ヶ月前から2週間前あたりには届くように送るのが目安となります。移転の案内が遅いと、取引先などが移転を知らないまま旧所在地に書類を送ったり訪れたりして、トラブルとなってしまうかもしれません。

支店開設

新たに、支店を増やす場合です。支店開設の挨拶状は、既存の取引先などへ送付します。

この場合には、支店開設の1週間から2週間前を目安に送付すると良いでしょう。

社長交代

社長が交代する場合には、取引先などへ挨拶状を送りましょう。この場合の挨拶状は、新社長の名義、もしくは新社長と退任する社長との連名で挨拶状を送ります。

新社長就任から遅くとも1週間以内には届くように手配しましょう。

役員変更

役員変更の挨拶状は、役員選任から1週間以内に送りましょう。

この挨拶状は、役員個々から送付するのではなく、会社から取引先などに対して送ることが通例です。会社の新体制を伝える意味合いの挨拶状であるためです。

社名変更

社名や事務所名が変わった際の挨拶状です。

この挨拶状は、変更の1ヶ月前から遅くとも2週間前までには、取引先などに送っておくべきでしょう。送付が遅いと、相手から送られる請求書への変更の反映が間に合わない可能性があるためです。

合併や業務提携

合併や業務提携をする場合には、取引先などへ挨拶状を送りましょう。

特に、社名変更を伴う場合には合併前の1ヶ月から2週間前など、早い時期に送るのが望ましいといえます。しかし、合併の場合には直前まで自社の従業員にさえ情報を伝えないこともあり、直前にならないと情報を公開できない場合もあるでしょう。

そのため、特に早期の通知で支障がない場合には1か月から2週間前あたりの送付を目安とし、事情がある場合には情報公開ができるようになってからできるだけすみやかに送付します。

式典の開催

周年祭など式典開催の挨拶状は、式典へ招待する相手に対して送付します。

挨拶状の送付は、遅くとも開催日10日前までには行うべきでしょう。また、参加の返信が必要な場合には、開催日1か月前までには送付してください。

開催日ギリギリに送付をしては、相手が都合をつけることが難しくなってしまうためです。また、主催者側としても、早い段階で式典への参加人数が分かった方が準備を進めやすいといえます。

廃業

廃業する場合には、既存の取引先へ廃業を知らせる挨拶状を送っておきましょう。

廃業をする場合、場合によっては取引先が新たな取引先を探す必要が生じます。そのため、廃業を決めたらできるだけ早く、遅くとも廃業1か月前までには送付するのがベターです。

会社の従業員などが挨拶状を送る主な場面

個人が会社の業務に関連して挨拶状を送る場面としては、次のような場面があります。このような場面できちんと挨拶状を送ることで相手の印象に残りやすくなり、取引先などと良い関係を築きやすくなるでしょう。

転勤

転勤をする場合には、取引先などへ挨拶状を送ると良いでしょう。挨拶状には、これまでお世話になったお礼の他、どこへ転勤となるのか転勤先の情報も記載します。また、後任として就任する者について記載する場合もあります。

転勤の挨拶状は、可能な限り、転勤日より前に送付しましょう。ただし、会社から情報の解禁日が定められている場合には、解禁日より前に送ってしまうことのないよう注意が必要です。

転勤前に送れない場合であっても、遅くとも転勤後1ヶ月以内には届くように手配しましょう。

出向

出向とは、元の会社に籍を置いたまま別の会社に勤務することです。出向の挨拶状は、これまでお世話になった取引先などへ送ります。

出向後、遅くとも1ヶ月以内には届くように手配をすると良いでしょう。

退職

退職の際には、これまでお世話になった取引先などへ挨拶状を送りましょう。これまでお世話になったお礼を伝える機会となることはもちろんのこと、きちんと退職の挨拶をしておくことで、転職後や独立開業後にも力になってもらえる可能性があります。

退職の挨拶状は、退職の1か月前から2週間前までに送付することが基本とされています。しかし、状況によっては、あまり早くに取引先へ退職を伝えることが適切ではない場合もあるでしょう。

そのような際には、退職をしてから退職の挨拶状を送っても構いません。ただし、遅くても退職後1ヶ月以内には送るようにしましょう。

個人で挨拶状を送る主な場面

個人で挨拶状を送る主な場面には、次のものがあります。

婚姻

婚姻の挨拶状とは、婚姻したことを相手へ知らせる手紙です。写真などを入れて送る場合も多いでしょう。

婚姻の挨拶状は、遅くとも婚姻後2か月から3か月以内に出すことがマナーです。出す相手の範囲に特に決まりはありませんが、親族や友人に出すことが多いといえます。

転居

引っ越しをした際には、転居の挨拶状を送りましょう。出す相手の範囲に特に決まりはありませんが、親族や友人に出すことが多いといえます。

転居から1ヶ月以内に出すことが良いとされていますが、10月以降の引っ越しの場合には年賀状と合わせて転居のお知らせをしても構いません。

仏事

仏事の挨拶状(香典返しに添えるお礼状)は、葬儀に参列してくれた相手などに対し、忌が明けたらすぐに送りましょう。具体的には、仏式では四十九日法要後、神式では五十日祭の後となります。

季節の挨拶状

日本には、季節に応じて挨拶状を送る文化があります。それぞれの挨拶状を送る時期は、次のとおりです。

暑中見舞い

暑中見舞いとは、暑いさなかに近況報告を兼ね、相手の健康などを気遣って送る挨拶状です。送る相手の住む場所での梅雨明け以降、立春(8月7日)あたりまでを目安に送ると良いでしょう。

年賀状

年賀状は、年始の挨拶状です。挨拶状の中でも、馴染みのある人がもっとも多いものではないでしょうか?年賀状は、1月1日から1月7日までに届くように送ることがマナーです。

喪中欠礼

喪中欠礼とは、喪中であることを理由に年始の挨拶(年賀状など)を遠慮する旨を知らせる挨拶状です。おおむね、11月上旬から12月上旬までに届くように送るのがマナーとされています。

寒中見舞い

寒中見舞いとは、寒いさなかに近況報告を兼ね、相手の健康などを気遣って送る挨拶状です。喪中欠礼を送ってくれた相手への挨拶としても利用されます。

寒中見舞いは、1月8日から2月3日の節分あたりまでに送りましょう。

挨拶状を送る際のポイント・マナー

挨拶状には、さまざまなマナーがあります。挨拶状を送る際には次のポイントをおさえ、マナー違反にならないよう注意しましょう。

送るタイミングに注意する

挨拶状を送る際には、送るタイミングに注意してください。時期を逸してしまっては、失礼にあたる可能性があるためです。

挨拶状を送る適切な時期は上の各挨拶状の欄に記載しますので、そちらを参照してください。

誤字脱字に注意する

挨拶状を送る際には、誤字脱字をしてしまわないよう注意しましょう。また、挨拶状の誤字脱字を修正テープで消したり二重線で直したりした状態で相手へ送ることは、マナー違反です。

万が一誤字脱字を発見してしまったら、面倒であっても作り直すべきでしょう。そのため、印刷の発注をかけてしまうまえに、あらかじめ誤字脱字がないよう二重三重でチェックされることをおすすめします。

送付先の間違いに注意する

挨拶状を送る際には、送付先の間違いに注意しましょう。

特に、送付先である相手の会社名や氏名を間違えることは、大変失礼にあたります。会社名や氏名は絶対に間違えてしまうことのないよう、他の箇所以上によく注意してください。

自社で送付先リストが適切に管理できていない場合には、送付先の情報が古い可能性もあります。たとえば、昇進のお知らせや婚姻などで名字が変わったお知らせを受けていたにもかかわらず、旧役職名を書いてしまったり旧姓を書いてしまったりするなどです。

また、事務所移転や会社移転などの情報がリストに反映されておらず旧所在地宛に挨拶状を送ってしまえば、せっかく送った挨拶状が届かずに戻ってきてしまう可能性があります。挨拶状を送る際には、送付先の情報に間違いがないかどうかをよく確認しておきましょう。

目的に沿った適切な内容とする

挨拶状は、目的に沿った適切な内容としてください。

たとえば、退職の挨拶状は退職をする本人が取引先にこれまでお世話になったお礼を伝えるものであり、元の勤務先の悪口を書いたり愚痴をこぼしたりするものではありません。相手が気持ち良く受け取ることができるよう、挨拶状の内容には注意しましょう。

よほど気心の知れた親しい間柄などでない限り、挨拶状には余計なことは書かないようにすべきです。挨拶状へ記載する内容に困ったら、当サイト「挨拶状印刷」などのテンプレートを参考にしてください。

忌み言葉に注意する

挨拶状には、場面に応じた「忌み言葉」が存在します。うっかり忌み言葉を使ってしまわないように注意してください。

たとえば、相手の開業や開店を祝う挨拶状では、「赤」や「燃える」「焼ける」など、火事や赤字を連想させる言葉はご法度です。

また、お悔やみの挨拶状では、「再び」や「繰り返す」など不幸が続くことを連想させる言葉が忌み言葉となります。同じ理由で、「ますます」や「ときどき」、「しばしば」などの繰り返しの言葉全般も避けましょう。

忌み言葉は、特に悪気がなかったとしてもうっかり使ってしまう可能性があります。シーンに合わせた忌み言葉を調べ、挨拶状に記載してしまうことのないよう注意が必要です。

句読点を抜く

挨拶状では、「、」や「。」といった句読点を使わないことが基本とされています。

これは、句読点の歴史が浅く、日本の伝統的な文章には句読点が使われていなかったためです。また、文章を区切る役割を持つ句読点を使うことで、「縁を切る」を連想させてしまうというのも理由の一つです。

句読点のない文章は見慣れないため違和感があるかもしれませんが、挨拶状のマナーとして知っておくと良いでしょう。ただ、最近では読みやすさを重視して、句読点を入れた挨拶状を送るケースもゼロではありません。

封入方法を確認する

挨拶状はハガキに本文を記載してそのまま送ることもできますし、封筒に入れて送ることも可能です。ただし、ハガキの場合には比較的カジュアルな印象を与える一方で、封筒に入れて送るとよりフォーマルな印象となりますので、挨拶状を送るシーンに合わせて検討すると良いでしょう。

挨拶状の封入は、基本的には、挨拶状本文の文字と宛先の文字が逆さまにならないように入れれば問題ありません。

また、カード形式の挨拶状を封筒に入れる際の裏表は、挨拶状の表面が封筒の表面に来るように封入すべきとする考え方と、相手が封筒を開けた際にすぐに挨拶状の文面が見られるよう挨拶状の表面が封筒の裏面に来るように封入すべきとする考え方のいずれも存在します。そのため、これはどちらも誤りではありません。

ただし、洋封筒に宛名を縦書きして挨拶状を送る際には、封筒のフタの向きにご注意ください。なぜなら、入れる向きを間違えると、弔事用となってしまうためです。

洋封筒とは、封筒の長辺に封入口がある封筒のことです。洋封筒を縦書きで使用する場合、通常は、封筒の裏面から見た際に右側からフタを閉じるように宛名を記載します。これを、「右封じ」と呼びます。

一方、弔事などの場合には、封筒裏面から見た際に左側からフタを閉じるように使います。これを、「左封じ」と呼びます。

洋封筒を縦書きで使用する際には、封入方法に特に注意しましょう。

まとめ

挨拶状とは、単に相手に何かをお知らせするのみではなく、相手への感謝の想いや心遣いなどを伝える書状です。場面に応じて適切な挨拶状を送ることで相手への配慮や敬意が伝わりますので、ぜひシーンに応じて挨拶状を活用しましょう。

しかし、挨拶状にはさまざまなマナーが存在し、慣れていない人にとってはマナーを調べるだけで一苦労です。また、万が一マナー違反の挨拶状を送ってしまえば、相手にとって失礼にもなりかねません。

適切な挨拶状を送るためには、ぜひ当サイト「挨拶状印刷」のテンプレート活用がおすすめです。

挨拶状印刷では、さまざまな場面に応じた挨拶状のテンプレートを、数多く取り揃えております。もちろん、テンプレートは修正できますので、テンプレートをベースとしてオリジナルの文面を作成いただくことも可能です。

挨拶状の送付をご検討の際には、ぜひ挨拶状印刷をご利用ください。